記事一覧

春、まだ雪深い白神岳へ

情報的に遅くなりましたが、3月18~19日
山頂避難小屋を利用で、白神岳冬期尾根直登コースに4年ぶり(の時は日帰り)入りました。

今回は、所属する秋田白神ガイド協会のS会長と
八峰ガイドに所属するK氏と私の3名でのパーティーです。

朝、先日のマテ山の時の除雪最終点まで車で入り時間を大幅に稼げました。
先行されている方の車が1台。天気は晴ているので
今日の白神岳は連休もあり賑わうだろうなぁと思いながら出発。

先日と比べて雪は全然、溶けていない感じ…あれ?

ppp (13)

30分程で登山口に至り、届を記入し投函
無料配布されているテッシュの台紙はステッカーになっております。

3月は好天が少なく低温続きだったせいか積雪量は変わっておらず
先行者は1名みたいですが、足跡のお陰で締まっており助かりました。

直登尾根入口までは一泊装備で喘げこそ、暑からず寒からずの空のお陰で
サクサクと至り、正午にはマテ山山頂に。

ppp.jpg

ただ、ここから晴れていた空はみるきると鈍色に変わり、風に伴い
ガスったり小雪がちらついたりと不安定な空にと…

ppp (2)

ppp (3)

昼食は立ったままで頬張れるものだけで軽く済ませることに。
マテ山から先は伐採されていない、美しいブナの原生林の尾根。
30分程して、先行されていた方が降りてきてスライド。
話を聞くと尾根は天候が崩れ始めてきていたとのこと。
って、見上げてみると、もう大峰越尾根や山頂は濃いガスに包まれてます…

ブナにダケカンバが混じりつつあると、もう標高は結構いい感じの所まで。
そしてブナもカンバも背丈が無くなり、灌木だけの見晴らしが良くなると
容赦なく風がバチバチと当たります。
振り返ると下は晴れているんでしょうね。
深浦から日本海と見渡せます

ppp (4)

そして、あっという間に…

ppp (5)

厚い雲が、景色も我々も一瞬で呑みこみました…

大峰越尾根直下は例年以上に積雪があります。
不安定な雪質時には要注意です


ガリガリでなかったのが幸いで、スノーシューのスパイクを効かせて登れました。

大峰越から山頂までの尾根道では暴風と濃ガス、時折に雪交じりで
完全にホワイトアウト。
ルーファイを精査して歩みを進めても、ほんの10分ばかりの道が、相当長く感じました。
一瞬、ガスが切れ、その間隙を縫って、廻りの位置関係の相対を確認
ここもまた例年以上に広大化した雪陵に度肝を抜かれましたが
大峰~十二湖方面に続く北方尾根が傾いた太陽に照らされて浮かび上がる光景に
状況を忘れ魅入られました

ppp (12)

トイレを確認して、風裏に逃げ込みます。後続のメンバーに叫びながら誘い
ようやく一心地♪

ppp (16)

そこから、屋根の一角だけ現れている避難小屋を確認し、スコップのみ持参して
出入り口を掘り出す作業。(約1時間半程、奮闘す)
西面はガリガリで歯が立たず、明かり取りで窓を出すのが精いっぱい。
東面の方が深いけれど柔らかく、こちらを出入り口に

ppp (8)

昨秋でしょうか?窓がデタラメにはめられており、隙間が相当開いてました。
中に雪が10cm程積もっておりました。
心無い適当な扱いは利用者以前に小屋にもダメージを与えてしまいます。
みんなの、生命を守ることにもなる避難小屋です。
利用に際しましては皆様のマナー厳守で何卒、お願い致します。


小屋の中の除雪も終え、荷物を下ろし、寝床等を整えます。
雪の綺麗なトコを掘り、バーナーと誘い水で飲み水を作ったり
この時って、泊まり山行の楽しさの一つですよね

この後、他にも登山者が上がってくるかと思いきや、この日はどうやら我々しか居りませんでした。

一息付くと、日没近くの時刻帯で荒天は落ち着き、山頂界隈を散策

ppp (6)

ppp (15)

窓から見える空色は日没か否か?な内に、今日の労をお互い労い
小屋の夜の楽しみの乾杯!
師や先輩は焼き肉やら焼飯やらニンニク焼やらと豪勢@@
自分はいつものテッパンのアンチョビガーリックです

ppp (14)

先輩達の若かりし頃の山の話、けど振り返るだけでなく
これからの白神、秋田の山に関しての考えを盛り込んでの熱い話で
盛り上がりました。
自分は何故か妙に疲れてしまい20時にはシュラフに…
ただ先輩達は日付が変わる間近まで呑み・語り明かしていたとか!
いやはやタフ過ぎです(^^ゞ

夜、トイレで外にでると、月明かりが綺麗で
眼下には、南には能代、北には深浦、東には弘前の夜景が煌々と
風も無く、穏か…朝は晴れるかなぁ

翌日、朝。5:30にセットしたアラームで起きる。
窓を幾度と開けるも、外は濃いガス…
そんなこんなで、曖昧にガスに明るみが増し、御来光を拝むことなく朝になる…
今日も空は昨日と同じだろうか?ラジオの天気予報や気圧配置、風向的には良さげなんだけどな

話し合いの結果、今日は山頂で粘らずに下山することに。
装備を整え、小屋を掃除し8:00には下山開始。

大峰からマテに向かうポイントで晴れはじめ、向白神がチラリと姿を現す

ppp (9)

昨夜は冷え込みがそうも無かったお陰で、急坂は今日もガリガリでなく
容易に降りることが出来た。

ppp (10)

で、登山あるあるで、樹林帯辺りに来たら
空はスッキリと青空になる(笑)

ppp (11)

途中、仙台から来たという日帰りの二人組と、地元から一泊でという単独の方とスライドするも
連休はもっと大勢で賑わうかと思いきや、ひっそり閑散な感じも否めない…
けど、そこが白神、東北の深山のいいとこでもあるかな?とも。

10:00にはマテ山に至り、冬尾根入口辺りで正午を迎え、14:00には下山完了をしました。

今冬の白神岳は例年以上の雪量です。併せて天候もまだまだ不順で真冬になる日も多いです。
日帰りでしょうとも、装備は厳冬期並みの装備と心構え、準備で向かうようお願い致します。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 浩二

Author:佐藤 浩二
公益社団法人日本山岳ガイド協会 
職能別資格:登山ガイドSt.Ⅱ取得
「mountain pilot 森沢山」として
この春より秋田県をはじめとする東北~東日本を主とした
登山ガイドを展開いたします。


ローカライズとしては
世界遺産「白神山地」その秋田県側となる
藤里町秋田白神ガイド協会に所属
白神山地のガイドの傍ら世界遺産地域の巡視活動に携わっております。

白神山地…この名前は一度は耳にしたことがあるかと思います。
原生より今、この瞬間まで、脈々と息づいてきた純然な森がそこにはあります。
そしてその森が育む、空気、水、生き物、山の幸、美しい光景や自然現象
このブログでは少しでも、自然豊かな森の魅力を発信できたらと思い開設致しました。

そして白神以外にも、プライベートとして
北東北~東日本の主要山系から沢、岩場、雪山も歩いております。
森の魅力と同時に、山の楽しさも一緒に伝えられたら幸いです。